ニュース&イノベーション

温室効果ガスの排出を削減する – 協力による成果

電気や水の節約による経費削減と効率向上は、数十年前から業界の優先事項です。しかし、気候変動の影響を抑えるためにもっと対策を取るべきだという政府、企業、社会からの圧力はますます強まっています。新しい欧州気候法、そして持続可能なソリューションに対する世界中の消費者の期待により、企業は各自のカーボンフットプリントと気候変動に関する明確な目標の設定を求められています。ランドリー業界も例外ではありません。この流れの中で、環境への影響の組織的な削減に取り組んでいます。

温室効果ガスの排出って何?どうして問題になるの?

温室効果ガスとは、空気中に放出され、熱を蓄えて地球の温度を上げる二酸化炭素(CO2)などの気体を指します。生物が暮らしやすい地球の温度を維持するために、自然界になくてはならないものです。 

しかし産業革命以来、化石燃料の燃焼、森林伐採、工業生産など、人間の活動によって大気中に温室効果ガスが蓄積し、高い温室効果が地球温暖化と気候変動を引き起こしました。 

その結果、異常気象、海面の上昇、生態系や農業への害が生じ、社会や経済への深刻な影響も懸念されています。温室効果ガスの排出削減は、気候変動を抑え、豊かな未来を確保するために不可欠です。

企業のカーボンフットプリントとその測定が必要な理由

企業のカーボンフットプリントとは、企業活動の結果として直接的、間接的に放出される温室効果ガスの総量を意味します。そしてその測定は、企業が地球温暖化と気候変動に与える影響を理解するために非常に重要です。排出を削減し、持続可能性を高めるためには何ができるのか見極め、環境規制の要件を守り、関係者の期待に応えることが不可欠です。

排出は3つのカテゴリーに分類されます。

  • スコープ1:  企業が所有または管理するものからの直接的な排出。これには、施設内での燃料の燃焼(加熱のための天然ガス燃焼など)や企業が所有する車の燃料消費が含まれます。基本的に、企業が管理するものから直接生じる排出と言えます。これはオペレーショナルエミッションとも呼ばれます。
  • スコープ2:電気、蒸気、熱など、企業が外部から購入するエネルギーの消費に伴う間接的な排出。排出が生じるのはエネルギーが生成される場所(発電所など)ですが、エネルギーの最終ユーザーは企業なので、やはり企業のカーボンフットプリントの一部と見なされます。したがってこれもオペレーショナルエミッションです。
  • スコープ3:企業の価値連鎖の上流と下流で生じる間接的な排出(スコープ2を除く)。企業が直接的に管理または制御できる排出ではありませんが、企業の活動に必要なものなので、企業が放出に間接的な責任を負います。これは、企業が購入する材料や商品の生産、輸送、販売した製品の使用、廃棄物の処理により、取引先の第三者が排出します。

 

機械サプライヤーの排出

主な排出源はスコープ3です。2024年のJENSENのカーボンフットプリントによれば、排出の90%は、製品の使用段階(お客様による排出)で生じ、10%はJENSENが機器を製造するために購入した材料(鉄鋼、部品など)の生産によって生じています。

ランドリーの排出

社内での調査とお客様からのフィードバックによれば、ランドリーの主な排出源はスコープ3の上流の排出、つまり主に購入するテキスタイルの生産による排出です。その次が、スコープ1と2に含まれるオペレーショナルエミッションです。

ランドリーとの関連

1. 排出の削減 = コストの削減:JENSENのカーボンフットプリントの削減とは事実上、お客様であるランドリーの排出削減です。それがJENSENにとって最大の排出源だからです。したがってランドリーの光熱費を下げるよう、エネルギー効率を高める方法や業務を最適化する方法の導入をサポートする必要があります。JENSENは2008年にCleanTechを導入して以来、この取り組みに力を注いでいます。 

2. 環境目標を達成する:JENSENはお客様であるランドリーと排出を共有しているため、協力することで共通の目標を達成できます。両者の排出がつながっているのは、各企業が自社サプライチェーンの上流と下流を考慮する必要があるためです。お客様はサプライヤーとしてJENSENの排出に責任を持ち、JENSENもお客様の排出に責任を持ちます。JENSENが、自社のスコープ3のお客様による排出の削減を目指せば、お客様のスコープ1と2の目標達成も助けることになります。同様に、テキスタイルを長持ちさせるソリューションを提供すれば、新しいテキスタイルの購入を減らし、テキスタイルの購入というお客様の大きな排出源を減らすことができます。JENSENの気候変動への取り組みは、炭素削減計画の入札要件に対応するため、公共セクターのお客様にもメリットがあります。

気候変動に関するJENSENの目標について詳しくは、年次報告書をご覧ください。

3. コンプライアンスと競争力を維持する:カーボンの排出と報告に関する規制が世界中で厳しくなるにつれ、企業にはサプライチェーン全体を規準に適合させることが求められます。特に持続可能性を優先する業界では、責任をもってカーボンを管理するサプライヤーを選ぶことで、規制に違反するリスクを緩和し、市場での競争力を維持する必要があります。

環境と持続可能性に関する規制に適合する手続きの複雑さとコストの上昇には、ついていけないと思われるかもしれません。JENSEN-GROUPでは、持続可能性をチャンスに変えます。ランドリー業務を最適化するテクノロジーと知識を提供し、テキスタイルの寿命を延長することで、お客様であるランドリーの収益性向上と排出削減をお手伝いするのです。JENSENは、スマートなソリューション、データ重視の分析情報、業界ノウハウを活用し、ESG(環境、社会、ガバナンス)への取組から具体的な成果を引き出すことで、ランドリーの堅調な運営に貢献します。一緒に前進しましょう。

それが全員にとって重要な理由
気候に関する目標や規制は単なるチェック事項ではありません。この業界とビジネスの未来を決めるものです。ランドリーが持続可能性に基づいて意思決定を行うことは、環境にも業績にも良いことです。そうしなければ時代に乗り遅れるリスクもあります。

排出の削減は共有の責任です。力を合わせて取り組むことで、JENSENは競争力を維持し、自社ビジネスとお客様であるランドリーの両方の長期的成功を確保します。

最近の記事

10月 2025
Espresso Insights:Laurent Maillard(JENSEN UK Ltd.ゼネラルマネージャー)とのコーヒーでの三つの質問

Laurent Maillardは、イギリス・バンベリーに拠点を置くJENSEN UKのゼネラルマネージャーです。イギリスは紅茶文化で有名ですが、今回は一緒にエスプレッソを楽しみました。

続きを読む

10月 2025
Hammerl TextilCare – 革新的なランドリー - モットーは清潔

すべての始まりには魔法があります。新しい Hammerl TextilCare ランドリーに足を踏み入れると、オーストリアの高級ホテル向けランドリーの精神と活力を感じることができます。「Rein aus Prinzip. – 原則清潔」 というモットーのもと、Hammerl…

続きを読む

9月 2025
MAXI-PRESS expands its activities in Australia and New Zealand through acquisition of Filterfab

On September 29, 2025, MAXI-PRESS, a subsidiary of the JENSEN-GROUP, announced its decision to acquire the business of Filterfab Pty Ltd (Australia) and the shares of…

続きを読む

9月 2025
Espresso Insights:JENSEN Asia Pte Ltd. 地域営業マネージャーKeith Tan Chee Mengとのコーヒー片手の3問

Keithは業界知識が豊富で、顧客の成功への情熱を持っています。シンガポールを拠点に、シンガポール、ベトナム、インドネシア、タイの一部、韓国、フィリピンを担当しています。未来の計画、オートメーションの現実、そして顧客のビジネスと共に成長した印象的なプロジェクトについて語っています。

続きを読む

8月 2025
明りは消えてもシステムはオン:ダークファクトリーが洗濯工場の自動化を革新する

産業用洗濯工場は現在、多くの課題に直面しています。特に夜勤スタッフの慢性的な人手不足、賃金コストの上昇、生産や運用効率の向上への圧力が増大が問題になっています。汚れた衣類の手作業による取り扱いは身体的負担が大きく時間もかかり、人員確保も困難で非効率かつ生産能力を制限します。

当社の革新的なダークファクトリーソリューションは、夜間の洗濯工…

続きを読む